Jewelry　Therapy

昨日、
福岡アジア美術館で開催されていた、
「いわさきちひろとアジアの絵本作家たち展」に
行って来ました。



実は、
いわさきちひろさんの透明な水彩の絵が好きで、

いわさきちひろ全集を持っているほど。

(20歳の頃に購入しました。実家に置いたままですが　汗)




いわさきちひろさん　は、
28歳のとき、紙芝居か何かの絵を描き、
そのギャラが3000円(当時のちひろさんにとっては1ヶ月分の給料と同じ)だったことから、

本格的に絵筆一本で食べて行こう!と決心し、
画家を志したそうです。




…とはいえ、最初の頃は、やはり苦労されていたようです。


31歳(30歳だったかも?)のときに結婚。

3万円の大金をはたいて、
ちひろさんの住んでいた部屋を
花いっぱいに飾り、
ワインを一本買ったのが、
二人の結婚式。



そして翌年、男の子を産みます。




いわさきちひろさんは、10ヶ月の子供と、1歳の子供を描き分けることができる　そうですが、

それは母として子供に寄り添い、
画家としてたくさんのスケッチを描いたから…なのかも、しれません。


彼女が描いた、子供のスケッチには、
ちひろ　　というサインとともに、

愛しい猛(お子さんの名前)　　　と、鉛筆で小さく描いてありました。






そんな、子供が大好きだったちひろさん。






…ですが、







結婚当初から、金銭的に苦しい時期が続き、

子供をしばらく自分の母のもとに預けたこともあるそうです。





作家として、母の役割をします。


結婚するときに、旦那さんにそう一筆書き、
それを了承してもらって結婚したちひろさん。




作家として、仕事をやり抜く

母として、子供を守り育てる


金銭的に苦しかったから…とはいえ、
さぞや辛い時期を過ごしたはず。。。。






…また、




幼い我が子と離れ離れに暮らす、という時期があったからこそ、

子供に対する愛はより深まったのかも、しれません。









人は、経験したことすべて、無駄ではありません。





楽しいこと、幸せなことより、

辛いこと、苦しいことを゜経験した人は、



より人に優しく、暖かく接することができるようになります。





人が成長するには、必要なこと。









ところで、




ちひろさんが何十回も挿絵を描いたといわれる、




童話作家の　アンデルセン　も、




若い頃は、

役者をめざしたり、

売れない記者だったり、と、貧しい生活を送り、


様々な挫折や辛い経験をしたそうです。







そして、その経験が、


「絵のない絵本」のベースとなり、


おやゆびひめ　や　にんぎょひめ　　はだかの王様などの

名作を生み出すもとになったのです。







まさに、経験こそ、財産。







様々な出来事にもめげずに、やり抜いたものにしか

そのご褒美は与えられません。




そして、経験したものにしか表現できない世界があるのです。




そう、経験こそ、もっとも自分を支える武器


そして、自分を生かす武器となるのです。










苦労せずに一夜にして成功を望む人は、





もしかしたら、成功したいのではなく、




たんにラクをしたいだけ…なのかも、しれません。







輝かしい栄光や名誉だけに憧れたり、羨んだり、妬んだりする人の多くは、

成功者の見えないところでの経験や努力を見ていない人が多くいます。








しかも、何の経験もせずに、結果だけ得たい…というのは、






推理小説の犯人が分かっていて、犯人探しをするようなもの。




何のスリルも面白さも醍醐味もありません。














しくじっても、ころんでも、しっぱいしても、













経験したことの中で感じたことや起こる出来事は、




あなたに心の豊かさをもたらし、



時として、あなた自身の武器になる。










あなたに言うと同時に、



私は私に言っています。









どんなに著名な人だって、

名前が知られていない時期はあるんだよ。